真冬のお出かけクルーズ実際どうなの? 寒い?デートに使える? コンチェルトのティークルーズ体験してみましたレポ

頬に当たる空気がキンと冷たい冬。こんな時期にはデートは温かい場所に行きたいですよね。でも、こんな時期だからこそ、あえてクルーズデートはいかがでしょうか?

クルーズデートって女性は楽しめるの?

冬にクルーズって寒くないの?

そんな疑問にお答えすべく、真冬の今、神戸クルーズはコンチェルトに乗船してきました。今回は私が実際に乗船した体験を元に、コンチェルトのティークルーズの詳細をご紹介します。

 

神戸クルーズとは

神戸クルーズとは、神戸港を拠点に運行する観光クルーズです。港町神戸の海からの景色や、美しい夜景を楽しめるサービスで、1周遊あたり大体90〜120分のプランが多く、気軽かつ手軽にクルーズを楽しめます。

神戸クルーズから運行する船は2船。「コンチェルト」と「ルミナス神戸2」です。

 

コンチェルト

全長74メートル、総トン数2,138トン、速力12ノットの中型レストラン船。

最大604名まで収容可能で、船内には宝石の名前のついた9つの部屋があります。

ランチ・ティータイム・ディナーなど様々な時間帯で運行しており、デートや女子会など、比較的カジュアルなご利用が多いイメージです。

とは言え結婚式も多数挙げられている実績もあり、フォーマルな集いにも対応できる豪華さとロマンチックさは兼ね備えています。

ルミナス神戸2

全長106メートル、総トン数4,778トン、速力18ノットの日本最大級のレストラン船。

最大1,000名まで収容可能で、船内には6つの部屋があります。

1930年代のフランスの豪華客船「ノルマンディ号」をモデルにしたルミナス神戸は、船内にも優雅な雰囲気が漂います。

コンチェルトと比べ、クルーズ時間が長い点も特徴です。折り返し地点が須磨沖あたりのコンチェルトに比べ、ルミナス神戸2では明石海峡大橋の下をくぐるコースがあり、より神戸の海を深く堪能することが可能です。

 

ただ、ルミナス神戸2は修学旅行や、会社のチャータで利用されることが多い船だそうです。一般向けには毎日運行しておらず、基本的には年末年始のカウントダウンやクリスマス、夏休みなどのイベント時に限られるとのこと。(注:例外あり)

逆にコンチェルトは基本的に毎日運行しているため、明石海峡大橋をくぐりたい、などルミナス神戸2でしか叶わない願いが無い限りはコンチェルトクルーズでプランを組んだほうが良さそうです。

 

神戸クルーズ コンチェルト ティークルーズを体験してみました

今回私が体験したのは、コンチェルトの「ティークルーズ」。

運行時間は14:30~16:00の90分間。私はデザートとフリードリンクがついてくる観音屋チーズケーキセット(大人4,700円税込)、同伴してくれた友人は同じくフリードリンクがついてくるオリジナルケーキセット(大人4,200円税込) を予約しました。

他にもカレーやピラフを食べられる鉄板焼コースや、リーズナブルにクルージングのみを楽しめるワンドリンククルーズプランなどもあります。

プランの一覧はこちら (神戸クルーズ公式HPへ)

 

ドレスコードはあるの?

コンチェルトのティークルーズにドレスコードはありません。乗船している方々も皆さんカジュアルな格好で参加されていました。船内は暖房が聞いていて暖かく、逆にデッキは海風が強いため上着で調節できるような服装だと良いかもしれません。

また、船内はどうしても揺れる時があるため、ピンヒールよりかは安定感のある足元のほうが安心だと感じました。

 

予約について

乗船の予約は事前に電話、もしくはHPから行います。当日船に空きがあれば、予約センターで直接相談も可能ですが、当日は不確定要素が多いため、できれば事前に予約しておくほうが良いでしょう。

また、支払方法は当日現地支払(乗船前払)か、クレジットカード事前決済のどちらかを選択出来ます。こちらは、クレジットカード事前決済を強くオススメします。なぜなら、私は当日現地払いを選択していたのですが、支払場所(乗船場所)をすぐに見つけられず、迷っている間に乗船時間がみるみる迫ってきてかなり焦ったためです。

コンチェルトとルミナス神戸2で出港場所が異なる

コンチェルトの出港する神戸・ハーバーランドエリアには複数の乗船場があり、同じ神戸クルーズの運営する船でもコンチェルトとルミナス神戸2で出港場所が異なります。現地支払は乗船場所で行うため、複数ある乗船場のどの場所からコンチェルトが出港するのか事前に把握しておく、もしくは時間にかなり余裕がある場合以外は、先にカードでお金を払っておいて、ゆっくり自分たちの乗る船に向かうほうが時間も心もゆったりとデートができると思います。なお、船自体は大きいのですぐ見つかりますよ!

船自体は大きい!

コンチェルト ティークルーズ航路

ティークルーズの航路は神戸港を出て西へ進み、須磨沖あたりで折り返すコース。須磨沖で折り返す時は明石海峡大橋がキレイに見え、シャッターチャンスになるのだとか。これは見逃せません!

船に入った瞬間から非日常へと切り替わる

14:30からの出航なのに支払いで迷子になって乗船は14:27。そんなギリギリでも優しく迎え入れてくださったスタッフの皆様に感謝です。そして息を整えながら船に一歩足を踏み入れると。

・・・温かみのあるオレンジの光が反射する大理石調のピカピカの床、流れてくるピアノの旋律。急に日常から非日常へとスイッチが切り替わる感覚がしました。乗船したのがクリスマス間近(12/22)だったため階段の脇に飾ってあるツリーが可愛らしい。

ツリーの隣にはワンドリンククルーズと書かれた看板が。どうやらワンドリンククルーズコースの方はここでクルーズを楽しまれるようです。いや十分だな。

 

そんなことを思いながら、中央の階段を登っていき、2階の「ルビーの間」に案内いただきます。

ルビーの間はデッキの前方にあり、フロントガラスから船の船首越しにパノラマの風景を楽しめるそうです。1階のロビーとはガラリと雰囲気が変わり、こちらは白と青がテーマカラーの爽やかなお部屋。どことなく海辺のレストランをイメージさせます。

70人までのパーティルームとしても使えるこちらのお部屋ですが、私達が乗船した日はほぼ満席でした。満席でも、自分たちの席は指定席制なので座れなくなる心配はありません。

乗船自体は30分前位からできるみたいなので、早めに乗船して出航まで船から港の景色を楽しんだり、フリードリンク製のホットコーヒーを淹れてゆっくり時間を過ごされたりするのも良さそうです。

でも私達は出航3分前に乗船したため、席に座り、荷物を置き一息つく間もなく出航です。

 

 

クルーズで出てきたチーズケーキは新鮮な味わい

出航して5分ほどで、予約していたセットのケーキが運ばれてきます。このチーズケーキ、神戸で有名なチーズ料理のお店「観音屋」のオリジナルデンマークチーズケーキなんです。元町で創業して約50年、変わらない形と味をコンチェルトでも楽しめるなんて!神戸に約30年住んでいながら食べたことの無い名物チーズケーキを眼の前に感動していました。

デンマークチーズケーキの特徴は、チーズを生地に混ぜ込むのでは無く、上からかけるスタイルである点。とろけるチーズの塩味と下のスポンジ生地の甘味が溶け合っていつものチーズケーキとは一味ちがう感覚が口の中に広がります。温めたてだったらもっとトロトロになるそうで、今度はお店でもいただいてみたいなあと思いながらフォークを進めていくうちに、気がついたらペロリ。食いしん坊にはあっという間でした。

友人のオリジナルケーキも少し分けていただきました。このオリジナルケーキ、予約の時にスポンジケーキかフルーツタルトか選択できて、今回はフルーツタルトを選んでいます。上に乗ったフルーツのゼリーがけがプルプルで、こちらも大変美味しかったです。

写真映え、デートでのご利用と考えると、観音屋チーズケーキセットが良いのかな、と思います。

 

素敵な生演奏とともに時間が進んでゆく

出航して20~25分ほど経つと、おもむろにタキシードを来た男性とドレス姿の女性が登場。歌とピアノの生演奏タイムです。

今日はクリスマス前だったこともあり、クリスマスメドレーを演奏していただきました。海の上で、ケーキをいただきながら素敵な演奏を聞く・・・。優雅な昼下がりを過ごし、日頃の仕事やストレスですり減った心が、トプトプと満たされていくような感覚になります。

実はコンチェルト、毎日全クルーズで生演奏ショーを行っているそう。今のティークルーズのような昼下がりの生演奏も素敵だし、ランチクルーズの気力に満ちた時間も楽しそう、日が沈む頃のトワイライトクルーズや夜のナイトクルーズの生演奏は大層ロマンチックなのでしょう。どの時間でも素敵な時間を過ごせることは間違いなさそうです。

20分ほど演奏を聞かせていただいたところで、館内からアナウンスが。

「もうすぐ折り返し地点の須磨沖につきます、明石海峡大橋がキレイに見えるので良ければデッキへどうぞ」。タイミングがバッチリすぎやしませんか。

(真冬の)潮風を感じながら明石海峡大橋をカメラにおさめる

階段をスタスタと登って屋上デッキ「アクアマリン」へ到着。この日は近畿地方に寒波が到来しており、私の時計の記録では15時の気温は8度、海上なので風が強く体感温度は5度でした。体感5度にも関わらず、デッキには大勢の人が。館内アナウンスを聞いて、お目当ては皆同じ、明石海峡大橋でしょう。橋や海を背景にカップルが自撮りをしたり、お互いのグループを撮りあったりしています。

しばらく海とその奥に見える明石海峡大橋、そして陸にある市街地を眺めながら、神戸市って改めて海と山に挟まれた街だなあ。これって地理的になんて言うんだっけ・・・。などぼんやり考えているうちに、Uターンのタイミングが来たようです。ちなみに先程の神戸市の地形の特徴を帰宅後ChatGPTに教えてもらったところ、リアス式海岸が近いそうでした。

船の折り返しに向けたUターンはダイナミックです。あまりに優雅だったので忘れていたのですが、コンチェルトの速力は12ノット。時速22キロ位なので、ママチャリで急いで漕いでいて、大回りでUターンをする感覚に近いのかもしれません。そんな慌てた感じは全く出ないのですが、着実に景色が180度代わっていく様子は見ていてとても心が踊りました。

また、コンチェルトのデッキの先端には明石海峡大橋の飾りがついているのですが、Uターンのあるタイミングでこの飾りと明石海峡大橋が日食のように重なる瞬間があったのです!このタイミングを撮るために写真を構えている時も非常にワクワクしました。

Uターンが終了して帰路に向かい始めるときには、体感5度なので皆自分たちの部屋に戻って行きました。船の中は暖房が聞いていて快適です。

あっと言う間の90分

デッキから部屋へ戻ってきて、港へ戻るまで 後だいたい40分ほど。この時間は皆さんもう一度お茶を淹れて温かい部屋でゆっくりおしゃべりを楽しむか、船内を探索されるか、人が少なくなったデッキで改めて写真撮影を楽しむかに分かれている印象でした。

割合的にはお茶:船内探索:デッキ写真=6:3:1くらい。やはり寒いので何回も外に出る人は少ない印象です。私たちも少し船内のトイレ(とてもキレイでした!写真を撮っていないのが悔やまれます)を覗いてキレイさに感動したり、1階の鉄板料理屋さんのメニューをめくって料金に目を飛び出させたりして、最後の20分ほどは部屋でのんびり過ごしていました。せっかくのクルーズなのに外に出ないともったいない!という考えもありましたが、平日が忙しい年末〜年度末の寒い時期、休日は温かい場所でゆっくり時間を過ごすのもアリなのかなと思える時間です。そんな風に時間を過ごしているとあっと言う間に船は港へ。素敵なクルーズも終わりです。

忘れ物が無いように気をつけてください、と最後に案内がありました。何と言ってもこの船は、この後16:30からトワイライトクルーズへ向かうため、今忘れ物をしてしまうと次に取りに行けるのが最速でまた90分後になってしまうそうです。私達は90分のんびり過ごしたのに、コンチェルト号は全くのんびり出来ていません。どうかメンテナンスの時にはゆっくりと休んでください。

 

体験した感想

コンチェルトのティークルーズはデートに使えるか

非常にデート向きだと感じました。私が乗船した日も乗客は8割カップルで、残りは女子会と家族が1割ずつといった印象でした。また、1日の中で何本が運行するコースの中でも、ティークルーズコースは特にオススメです。

理由は2つ、場所の良さと良心的な値段です。

まず場所の良さについて。コンチェルトはハーバーランドという神戸の中心地に乗船場を持っており、その乗船場はモザイクやumieという商業施設と直結しています。モザイクはカフェや飲食店が多数入っており、umieは服屋から雑貨屋、映画まで揃えた総合商業施設です。モザイクやumieだけでも十分1日を過ごせるコンテンツ力を持っているため、クルーズ前やクルーズ後に時間を持て余す心配が無い点が、デートプランとしてクルーズを組み込むメリットの一つかなと考えます。

続いて時間の良さについて。ティークルーズの時間は14:30〜16:00です。

この後のトワイライトクルーズやナイトクルーズだと、晩ごはんがセットになってきます。クルーズの晩ごはんはコースがメインになり、どうしても「特別な日!」感が出てきてしまうのですが、気軽なケーキセットを楽しめるティークルーズではグッとクルーズの敷居が下がり、カジュアルなデートでも楽しめます。

また、ネタバレになるので詳しくは書けませんが、当日ティークルーズでサプライズをご用意されている方もいらっしゃったため、本命は夜のレストランを予約しているけど、その前にも少し彼女をびっくりさせたい!という方にもティークルーズデートはオススメです。

ティークルーズをデートに利用する際のポイントは、下船後のプランだと思います。週末の神戸〜三宮周辺のお店はどこも混むので、可能なら事前に予約しておくことがベターです。

 寒い時期のクルーズデートについて

こちらも、寒い時期でもクルーズはとても楽しかったので全く問題ないと感じました。船内は暖房が効いていますし、デッキに出る時間はそこまで長くありません。またデッキに出なくても景色は十分楽しめるように感じました。

ただ一点、デッキは風が強いので強風で髪の毛が乱れる点だけご注意ください。

もし彼女が写真写りを気にするタイプだったら、船内でゆっくり過ごされるか、もしくは事前にニット帽や編み込みヘアなど、風に負けない髪型で来てもらうように提案してあげると、当日素敵な写真が撮れて二人の良い思い出になるかもしれませんね。

 

冬の海は空気が澄んでいて、太陽が水面にキラキラと光って美しかったです。この時期だからこそ、神戸クルーズのコンチェルトに乗って、素敵な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?